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和栗

「今年もそろそろですか?」秋が始まる頃、イルローザには「和栗のモンブラン」の発売日を問い合わせる電話が多くかかってきます。イルローザが使う和栗はすべて、バイヤーである野村幸一さんに仕入れをお願いしています。大阪の堺市で製菓の原材料の販売業を営む野村さんは、愛媛、熊本、丹波など栗の産地に足繁く足を運び、良質な栗を選び製菓店へと届けています。その目利き力は関西を中心とした全国の名だたる有名パティスリーのパティシエからも絶大な信頼を寄せられています。

栗の収穫が始まったばかりの9月初旬、野村さんに連れられて愛媛県西予市の城川町を訪ねました。愛媛県の西予地方は日本での有数の和栗の産地。昭和40年代に減反政策がはじまってから、栗を栽培するようになったそうです。この地域の粘土質の土壌は栗の生育にとても合っていて、愛媛県は全国で有数の和栗の生産地となりました。

けれども最盛期には4,000トンあった収穫量も、現在では西予市全体で150トンあまりとなってしまったそう。日本国内での消費量が減ったこと、韓国や中国から安価な栗が輸入されるようになったことなどが、その原因といいます。栗は山間部の日当たりのいい斜面を好みます。斜面での作業は重労働なうえ、労働に見合った対価が得られにくくなると、後継者が育たなくなります。

城川町の栗農家も高齢化が進んでいると、地域の加工業者さんが話してくださいました。こちらの加工業者さんは、地域の風土によって育まれた産業と文化を新しい形で次世代につなげたいと、さまざまなことに意欲的に取り組んでおられます。野村さんとのやりとりを見ていると、信頼関係の深さが伺えます。

栗が収穫を迎えるまでにはさまざまな作業が必要です。1~3月には剪定を行い、4月には肥料を与え、5月からは栄養分が雑草に取られてしまわないよう草刈りをしっかり行い、暑い時期には防除作業を行います。6月に開花したものが結実し、収穫を迎えるのは8月末。「手間をかけただけ、いいものが育つ」と、小屋敷さんはおっしゃいます。

こうして収穫された生栗はおいしさを保つためクール便で産地からイルローザの工房まで直送してもらいます。そうして届いた生栗はその日のうちに手早く加工します。

大きな鍋でシロップをつくり一度沸騰させ、生の和栗を鍋に入れて、強火で煮立て、こまめにアクを取っていきます。沸騰したら蓋をして圧力鍋の圧をかけていき中火で炊いていきます。炊きあがったら、手早く熱いうちに裏ごししペースト状に加工します。
毎年秋ごろになると発売される和栗のモンブランはファンも多い人気の一品です。