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徳島県との関わり

20代が未来を拓く。はやと農園が挑む、新しい渋野みかんの道

徳島の一次産品をお菓子屋の目利きでご紹介する「とくしま yell プロジェクト」。

イルローザは、お菓子を通して徳島の魅力をお客様にお届けしたいと考えています。私たちが本当にお伝えしたいのは、徳島の素晴らしい素材そのものだけでなく、その裏側にある「生産者さんの想い」です。このブログでは、お菓子屋として徳島に根差し、地域と密接に関わる私たちが、徳島で情熱をもってものづくりをされている方々をご紹介していきます。

今回は、未来への投資を惜しまず、挑戦を続ける若き柑橘農家、はやと農園さんにお邪魔しました。みかん栽培が少ない渋野の地で、祖母から受け継いだ畑を広げ、高品質なみかんを目指すその情熱を、私自ら取材してきました。


 

ゼロからの挑戦。故郷の畑を未来へつなぐ

みかん栽培が盛んな地域ではない渋野の地で、はやと農園の上田隼斗さんが行うみかん作りは、その規模を年々拡大しています。しかし、その道のりは決して平坦ではありませんでした。

もともと電気工事士として県外で働かれていたという上田さん。あるとき、祖母の畑を手伝い始めたことをきっかけに、その魅力に目覚めます。特に「最初から最後まで勝負」の柑橘栽培に、技術者としてのやりがいを感じたと言います。

「みかんがなるまでに最低5年はかかる。5年間は収入なしで、この規模で広げていくのは相当きつい」というお話には、未来を見据えた経営者としての覚悟を感じました。それでも、「この土地を活かしたい」「祖母が持っていたものを継ぎたい」という強い想いを胸に、地上げや整備に大きな投資を行い、現在のみかん畑を築き上げています。

 

継承と拡大、品質へのこだわり

この地でみかん栽培を続けるために、上田さんは様々な取り組みを進めています。

まず、長年の課題であった水はけの悪さを解消するため、水田だった土地に赤土を入れて高さを出す「地上げ」を行い、みかん畑へと改良しました。これは、祖母から受け継いだ土地を活かすための重要な一手です。

また、未来を見据えた長期的な計画に基づき、来年は新たに450本の苗木を植える予定です。2031年頃には、これらの木から本格的な収穫期を迎えることを見込んでいます。さらに、苗木の育成に最も重要な「水」を効率的に管理するため、灌水チューブを導入。一つひとつの作業において、品質と効率を高める工夫を徹底されています。


 

イルローザが共感する「味」へのこだわり

はやと農園さんの柑橘は、見た目の美しさよりも「味と安全性」に重きを置いています。

農協に出荷すると、どうしても見た目で等級が決まってしまうため、あえて直接取引や直販を選択。有機肥料を使い、収穫時期を逆算して窒素成分が残らないように調整するなど、土づくりから徹底されています。

「消毒の回数を減らすことで、見た目は少し劣ってしまうかもしれない。でも、関西圏などのお客様は中身、つまり味が重視される」という言葉は、私たちお菓子屋の素材選びの基準とも完全に一致するものでした。

上田さんが目指すのは、「酸味はしっかりしているが、後味が濃い」みかんです。

「酸味はしっかり、甘さも感じる」という個性のあるフルーツは、ケーキなどのお菓子に加工しても、生地やクリームの味に負けない「強さ」を持っています。私もその視点に心から共感し、このみかんをお菓子に合わせることで、新しい価値が生まれると確信しています。


 

徳島と、人々と、ともに。

はやと農園の上田さんとイルローザ社長  はやと農園の上田さんとイルローザ社長

上田さんは、地元・徳島では非常に珍しい20代の若手柑橘農家です。周囲からは、その情熱とチャレンジ精神が応援されています。

「お客さんからいただいた『美味しかったです』の一言が、一年間頑張ってこられた一番のやりがい」だと語る上田さん。

イルローザもまた、地元のお客様に支えられ、商売を続けてきました。私たちは、お菓子を通じた交流の中で、地元の人が「知っているようで知らない」徳島の素晴らしい生産者や素材を、もっとご紹介していきたいと考えています。

この若き農家さんの「品質を追求する姿勢」と「地元への強い想い」を、ぜひお客様にもお伝えし、共に応援していきたいと思います。


 

20代の情熱が詰まったみかんを、イルローザオンラインショップで!

はやとみかん  はやとみかん

今回取材させていただいたはやと農園さんのみかんを、イルローザオンラインショップで限定数で販売させていただきます。

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一般的なみかんとは一線を画す、上田さんのこだわりが詰まった「味の濃い」みかんを、ぜひご賞味ください。

若い世代が未来を切り拓く、徳島の新しい味をぜひ応援してください。

(文責:イルローザ社長 岡田)